美術漫画「ブルーピリオド」は間違いなく今年1番面白い漫画だった

美術漫画とか本当に面白いの?

書店でたまたまこの本に出会ったときの僕の感想でした。

月50冊くらいは新しい漫画を読む僕ですが、美術漫画というジャンルは初めて見たので面白半分で購入しました。

結果、文句なしで今年1番面白い漫画だったよ!あのときの自分を褒めてあげたい。

正直美術漫画と言われて美術部でもなければこの漫画を手にとろうとはしないと思うので、

たまたまこの本に出会えた僕が感想とかを記事にさせていただきます。

今年1番面白かった美術漫画「ブルーピリオド」の感想

まずはあらすじとか簡単に

一言で言うと、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語。

うーん、これだけ聞いても面白そうなイメージ湧きませんよね笑

主人公は勉強もできるスクールカースト上位の高校生・矢口八虎。1枚の絵との出会いから美術部に入部して、美大を目指し始めます。

この帯を見て、自分は購入しました。学校だと正直美術部ってあんまり目立つ印象がありませんが、そこに対極にいる主人公が入部するという設定が面白そうだと思えました。

今までずっと生きてる実感が持てなかった

個人的に刺さった主人公のセリフです。

主人公は一見人生を順風満帆に生きている風に見えます。本音で語り合える友達がいる、学校の成績も良い、みんな自分を褒めてくれる。でも実際はずっと悩んでいます。

どこか虚しい、なぜか手応えが全くない。人生を上手く生きていければ良いという裏側でこれで本当に良いのかと常に焦っています。僕はこの主人公の気持ちにとても共感できました。

「他人の努力の結果で酒飲むなよ」

「これは俺の感動じゃない」

こんな言葉に共感を覚えたら、絶対ハマると思います。

別に美術じゃなくても良かったクセに

これは同じく美大を目指す、世田介という登場人物のセリフ。

彼は美術がめちゃめちゃ上手い、いわゆる天才と呼ばれる人間です。でもこれはそんな世田介が主人公に向かって放ったセリフです。

美術はセンスの塊ですが、彼には友達がいません。自分には美術しかないと言っています。そんな彼からしたら主人公はなんでも持っている人間に見えるんです。

これが面白いなと。この二人の関係性が物語が進んでいくうちにどうなっていくのか、とても気になります。

自分のことを理解して、正直にならないと良い作品は生まれない

この漫画を読んで学んだことです。

主人公は良い意味でも悪い意味でも優等生です。周りの人や空気に合わせて、自分を変えることができます。

でも反対に美術で作品を制作するとき、それがデメリットに働いています。作品を作るときに大切なのは周りがどう感じるかではなく、自分が何を書きたいか、どう書きたいか、何を伝えたいかです。

人一倍自分のことを理解して、正直にならないと良い作品は生まれません。

これは美術に限らず、例えば僕がこうして書いているブログも同じだなと思います。

この作品は主人公が絵が上手くなっていくのももちろんですが、美術を通じて自分のことを理解して好きになる・正直になっていく過程こそ最大の魅力なのではと感じています。

なんとなく今を生きているという方や自分の好きなものがわからないという人はぜひ一度この作品を見ると、何かを感じられると思います。

「ブルーピリオド」、文句なしで今年1番面白い作品でした。

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